
VUCA時代に必要な人事リーダーのスキル・マインドとは?
「VUCA」という言葉が好きではありません。
VUCAとは簡単に言うと将来の予測が困難の意味。
逆をいえば、将来が予測、確実な時代があったのでしょうか。
どうして好きになれないかというと、VUCAという言葉を使って不安をあおったり、「わからないものは考えなくてもいいや」と思考停止させる理由づけにしているだけに聴こえるからです。
未来のことは100%わかることはありません。誰にもわかりません。
ただし、100%に近づけられるはず。
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いつの時代だって「不」だらけ、VUCAは言葉に踊らされない
「VUCA」をググってみると「VUCA時代のマネージメントはこれだ!」や「VUCA時代のスキル」などが出てきます。記事を読んでみるとVUCA時代じゃなくても、当てはまる”当たり前のことを当たり前に”書いています。
つまり、「VUCA時代だから◎◎すべき」ではなく「自分自身のビジョンや夢の達成、企業のビジョンやミッション達成のために身につけておくべきスキルがあるから身につけておきましょう」という話なだけなのです。
VUCAを感じるのは「ルールを作る側ではない」から
VUCAの「Volatility」にあたる変動性の事例を見るとスマートフォンが普及し、それに伴いさまざまなサービスが誕生していると紹介されています。
資本主義と小難しい言葉を使いたくはありませんが、ルールを作る側ではなく、ルールを守る側だからモヤモヤを感じるんです。新たな市場を作る側に回らない限り、誰かが作ったルールに乗らなければなりません。
ルール作りはGAFA→FAANG+mへ
そしてそのルール作りは「GAFAからFAANGプラスm」へ移行しています。
FAANGプラスmとは…
Apple
Amazon
Netflix
Microsoft
これらの頭文字を取った造語です。
これらの企業が社会のルールを作っていきます。例えると、これまで柔道一筋だったチャンピオンや空手王が明日から総合格闘技で戦わざるを得ない状況になるのです。
FAANG+mの事業形構造を理解する
FAANG+mの1つ1つについて紹介はしません。各々調べてください。
簡潔に伝えると「アップルコンピュータ」が「アップル」に社名が変わったように、今後伸びていく企業は1つの特化した分野を持った企業ではなくなります。さまざまな分野で事業領域を広げている企業が勝者となります。
遠くない未来に「トヨタ自動車」が社名を「トヨタ」に変える日が来ると思います。
メガトレンドの構造を理解する
メガトレンドとは「時代の大きな流れ」
引用:コトバンク
今後流行ると予測されるキーワードを指します。だからといって日経ビジネスや最新マーケティングの教科書などのムック本を読んで満足してはいけません。なぜなら媒体には広告主がいて、少なからず内容にバイアスがかかっているからです。(広告がない媒体もありますが)
では、どうすればいいのか?答えは簡単!FAANG+mの事業形構造を理解する(その先に何をもくろんでいるか、自ずとメガトレンドが見えていきます。)
メガトレンドを生むのはルールを作る側ということです。個人的にはテスラも好きなのでFAANG+mとテスラですね。
「なぜ」を問え。歴史を振り返ろう。
人類の歴史を振り返ると何かが見えてくるかもしれません。つまり、温故知新。
大きな出来事の後には大きな変化が訪れる
「風が吹けば桶屋が儲かる」の言葉でいうなら「風」にあたる部分が何たるか、考えてみてください。
たとえば…8世紀の日本では「天然痘」が流行しました。「天平の疫病大流行」です。推計によれば、当時の日本の総人口の25~35%にあたる、100万~150万人が感染により死亡したとされています。
まだ医療が発展していない時代にすがるのは「神」。そのため当時の天皇の聖武天皇は仏教に救いを求めて奈良の東大寺に大仏の建造を計画します。しかし、お金が足らず、貴族などから税を多くとるために、自分で耕した土地は自分のものになる「墾田永年私財法」が作られ、後に「荘園」が生まれました。荘園(領土)を守るために武士が誕生し、日本は武家社会へとなり、武力が絶対の戦国時代となりました。
歴史を振り返ると「なぜ」がわかるはずです。貴社の歴史はいかがでしょうか?
まとめ 「情報収集」と「なぜ?を問う習慣化」が必要になる
もし人事リーダーとしてSNS(Facebook、Instagram、Twitter、LinkedIn)を利用していなかったら危機感を持ったほうが良いです。そしてClubhouseに飛びつかず静観していたらますます危ないです。
要は情報に触れる機会と接していないと必ず時代に取り残されるからです。
「風が吹けば桶屋が儲かる」…本当に儲かるのは桶屋だけなのか?
もしかすると三味線教室が増えて、通うために人力車が増えるや三味線の先生の育成セミナーが繁盛するなど、答えは1つではありません。
2021年のいま「風」となる部分が何にあたるかを考えて、ある程度の未来を想定し、行動に移せるすることがVUCA時代に求められるスキルではないでしょうか。