
withコロナの今こそ見直すチャンス!中小企業の採用計画の立て方とポイント
採用計画とは、効果的に採用・異動・配置するための計画です。
目次[非表示]
- 0.1.なぜ今、採用計画の見直しが必要なのか?
- 0.1.1.新卒採用のスケジュールの変化
- 0.1.2.売上ダウンによる求人採用費の削減
- 0.2.採用計画を作成する前に確認すべきポイント
- 0.2.1.採用市場の動向をリサーチする
- 0.2.2.競合分析をする
- 0.2.3.これまでの採用結果を振り返る
- 0.3.採用計画の基本的な作り方
- 0.3.1.経営とすり合わせ中長期的なニーズを確認する
- 0.3.2.募集職種と人数の決定
- 0.3.3.ペルソナ・採用ターゲット設定
- 0.3.4.採用コンセプトの設定
- 0.3.5.予算とスケジュールの決定
- 0.3.6.採用手法の決定
- 0.3.7.選考基準・選考方法の決定
- 0.4.プラスアルファで盛り込みたい内容
- 0.4.1.内定者フォロー方法の決定
- 0.4.2.振り返り方法やツールを選定しておく
- 0.4.3.採用市場が変化する今こそ、計画の見直しが採用成功のポイント!
なぜ今、採用計画の見直しが必要なのか?
新卒採用のスケジュールの変化
経済団体連合会(経団連)の定めた例年の新卒採用スケジュールによると、3月に情報解禁、6月から選考活動開始となっています。しかしここ数年のインターンシップの普及による内定の前倒しもあり、2019年6月1日時点の内定保持率は71.1%(リクルートキャリア・就職みらい研究所調べ)だったのに比べ、2020年6月1日時点の内定保持率は51.1%まで減少しています。
これは、新型コロナウイルスによる選考スタイルの変化や選考を中止した企業が増え、就職活動が長期化しているためです。
2022卒もインターンシップや合同説明会などのイベント中止が決定している企業も多く、今後新卒採用のスケジュールは流動的に変化していくことが考えられます。そのためこれまでの採用計画の見直しが必要です。
売上ダウンによる求人採用費の削減
帝国データバンクの調査によると累計728社が今年度の売上の下方修正を発表しています。売上が減少している=採用や育成にかけられる予算も減少、という企業も多いはずです。これまで通りの外部からの採用だけでなく、社内調整による人材の調達なども視野に入れる必要があります。
採用計画を作成する前に確認すべきポイント
採用市場の動向をリサーチする
まず自社の置かれている採用市場について事前調査をしましょう。厚生労働省から出されている有効求人倍率を基本に、各求人広告社から出ている調査やアンケートなども参考にすると良いでしょう。
競合分析をする
次に、採用競合になりそうな企業をベンチマークし、どのような手法で採用活動をしているかを調査します。事業的な競合企業だけでなく、採用面で競合になる企業について把握することが採用計画を作るうえでは大切になってきます。
新卒・中途の採用市場で、
- 給与水準などの待遇面で競合する企業
- 人気度が同程度の企業
- 福利厚生や社内制度などが似ている企業
- ビジョンやミッション、社風の似ている企業
など採用に関するさまざまな観点から採用競合になる企業を調査しましょう。
これまでの採用結果を振り返る
競合調査と同時に自社のこれまでの採用についても振り返りをしましょう。
- 応募数/応募単価
- 採用数/採用単価
- 使用した媒体やツール別の効果
- 応募率
- 面接率
- 採用率/内定承諾率
- 入社率
などの定量で図れるものと、
- 面接の満足度
- 採用者の特徴
など定量では図れない項目についても振り返ると、計画の見直しの精度が上がります。
採用計画の基本的な作り方
経営とすり合わせ中長期的なニーズを確認する
必要な人材の確保と配置を考えます。外部からの人材採用だけでなく、社内での異動や配置転換、能力育成などを通して内部で調達ができないかについても検討します。
社内調達と社外調達に分けて検討することで、適正な採用人数を割り出せ予算の適正化が図れます。その際に目先の状況だけでなく、年間・数年後を見据え、中長期的な視点で考えることが大切です。
募集職種と人数の決定
社内での採用ニーズが決定したら、具体的に募集する職種と人数を決定します。その際に次のようなフォーマットを用いると良いでしょう。
- 当年の全社・事業部別の売上目標を来年の全社・事業部別の売上目標で割り、全社・事業部別の成長率を割り出します。
- そこに当年の人員数を掛けることで、来期に必要な人数を計算します。
- また、算出した人員数が経営的な労働分配率を守れているかを確認します。※一般的には、40~70%以内に収まれば良いとされています。未来の組織図を描きながら図解していくと分かりやすくて良いでしょう。
組織図をうまく作れない…という方は簡単に組織図を作れる便利な資料があります、ご利用ください※無料です!
ペルソナ・採用ターゲット設定
人数が決定したらどんな人を採用したいのか、ターゲットをなるべく細分化して考えていきます。募集職種ごとに、タイプとスペックをMUSTとWANTごとに洗い出します。実際に活躍している社員を思い浮かべながら作ると良いでしょう。
採用コンセプトの設定
認知から採用・定着までの採用活動全体を通して、方向性がぶれてしまわないようにコンセプトを設計し、一貫性を持って採用活動に取り組めるようにします。
コンセプトがなく途中で方向性がぶれてしまうと、ペルソナと異なる人を採用してしまったり、適正な人数の確保ができないなどの弊害が発生してしまいます。
採用コンセプトは次の3項目より設定します。
- 自社の強み
- シェアードバリューコンテンツ(パーパス・カルチャー)
- ジョブディスクリプション
想定したペルソナが共感できるかを確認しつつ設定します。
予算とスケジュールの決定
次に実際の予算とスケジュールを決定します。予算は、求人広告費や説明会の会場費など外部へかかる費用の他に、応募者対応や面接にかかる人件費、交通費など社内コストについても忘れずに計算しましょう。また助成金についても事前に調べておきましょう!
スケジュールは、社内の受け入れ体制の状況と、採用競合の採用開始時期などを考慮し決定します。新卒の場合はある程度スケジュールが固定ですが、受け入れが可能であれば、長期インターンを採用し事前に選考をスタートするのも良いでしょう。(オンライン、在宅ワークでの参加を検討しても良いでしょう!)
採用手法の決定
予算とスケジュールの次は具体的な採用手法を決定します。
ダイレクトリクルーティング、オウンドメディア、各種求人広告、求人検索エンジン、人材紹介、リファラル採用などの手法の中から、予算と緊急度、これまでの効果をもとに選択します。
今年は市況が変わっているとはいえ、まだまだ売り手市場なので1つの手法に限定するのは危険です。いくつか選び、リスク回避をしましょう。
選考基準・選考方法の決定
意外に忘れがちな点ですが、選考基準や方法についてもしっかり決定しましょう。
選考基準は採用コンセプト設定やペルソナ設計の際に一緒に考えておくと、ブレが少なくなるのでおすすめです。選考方法も今年かなり変化している点なので、今一度見直すと良いでしょう。
WEB説明会・WEB面談の導入、採用動画の作成など、非対面でもロスなく採用活動が行える環境の整備が重要です。またオンライン化するだけでなく、オフラインとオンラインのコンテンツを分け、より効率的に内容の濃い採用活動ができるよう決定します。
プラスアルファで盛り込みたい内容
内定者フォロー方法の決定
採用までがうまくいっていても内定辞退が多かったり、入社までに内定者の士気が下がってしまい入社後の即戦力化がうまくいかなかった。などという問題が発生することがあります。
こうした問題を解決するために、採用計画に内定者フォローの項目もあらかじめ盛り込んでおくとさらに良いでしょう。
具体的な内定者フォローの方法としては、
- 採用通知メールの工夫
- 内定者インターンの実施
- 内定者イベントの実施
などがあります。なるべく早く内定者とコンタクトを取り、この会社で働きたいという気持ちがさらに高まるようなコンテンツを提供しましょう。
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振り返り方法やツールを選定しておく
いざ完璧な採用計画を立て、それを実施できても、振り返りの手段がないと継続が難しくなってしまいます。きちんとPDCAを回し今後に備えるためにも、振り返り方法やツールはあらかじめ用意しておくと良いでしょう。
定量データの計測を正しく低コストで行うためには、採用管理システムの導入もオススメです。毎回Excelに手入力をしている…といった企業は人件費節約のためにもぜひこの機会に検討すると良いでしょう。パソコンが苦手な方でも使いやすいHRハッカーについてもご確認ください!
採用市場が変化する今こそ、計画の見直しが採用成功のポイント!
いかがでしたでしょうか?コロナ禍ではありますが採用計画を見直すことで無駄をなくし、競合に負けないように一歩リードしていきましょう!もし採用計画を立て直すのは難しそう…という方は一度インビジョンへお気軽にお問い合わせください。