
【人事で活用】データドリブンとは?導入方法やデータの活用法
近年、「人事データ分析」に関連するキーワードの注目度があがってきています。
アナログなやり方はどんどん淘汰され、時代はデジタルに移行しています。
中でも人事領域には情報があふれており、データ活用の必要性がより増してきました。
そこで今回は、データドリブンをキーワードに、導入方法や活用方法をご紹介していきます!
目次[非表示]
- 0.1.データドリブンとは
- 0.1.1.データドリブンが注目される要因
- 0.2.データドリブンに欠かせない5STEP
- 0.2.1.データ収集
- 0.2.2.データ可視化
- 0.2.3.データ分析
- 0.2.4.アクションプランの策定
- 0.2.5.アクションプランの実行
- 0.3.人事のデータ活用における難点
- 0.3.1.立ちはだかる3つの壁
- 0.3.2.データドリブンのゴールを定めよう
- 0.4.データドリブンを取り入れて納得のいく人事戦略を
データドリブンとは
辞書で「ドリブン(driven)」をひいてみると、「(〜に)突き動かされた」という意味を持っていて、そこから「(〜を)起点にした」「(〜を)もとにした」という意味に転じます。
つまり「データドリブン(data driven)」とは、データに基づいて判断・アクションを起こすことを意味します。
データドリブンが注目される要因
データに基づく判断・アクションというのは、以前からビジネスにおいて行われていました。 しかし、
- ビッグデータやデジタルマーケティング技術の発展
- 顧客行動の複雑化
などの要因により、近年改めて重要視されているのです。
データドリブンは以上の要因からも分かる通り、もともとマーケティング領域において一般的な言葉です。
しかし、人事領域においてもITツールの活用が進み、単なる業務最適化のみならず、データの利活用にも注目が集まっています。
データドリブンに欠かせない5STEP
一般的に、データドリブンを実施するためには以下のステップを踏んでいきます。
データ収集
データドリブンを行うためには、そもそもデータがないとどうしようもありません。
データ自体がなければ、システムの導入などを行いデータを作る・蓄積する仕組みを整える必要があります。
すでに社内に複数のシステムがあり、データがあちこちに散らばってしまっている場合は、データドリブンの目的や優先度に応じて、データを一箇所に収集・管理する仕組みが必要になります。
データ可視化
データが集まったら、データを可視化しましょう。今までデータ可視化には多くの時間がかかっていましたが、最近ではデータ可視化の機能がついたツールも多く、容易に行えるようになっています。
データ分析
データサイエンティストやデータエンジニアなど、専門家が社内にいる場合は、協力して分析を進めるといいでしょう。 専門家が社内にいなくても、分析機能が組み込まれたツールも多いので、うまく活用するのが◎
アクションプランの策定
分析が終わったら、アクションプランの策定に移ります。分析結果から、何をどうするか、適切なプランを考えましょう。いつ、誰が、何を、など、細かいマネジメントも重要になります。
アクションプランの実行
分析で満足し、アクションを起こさないで流れてしまうことも少なくはありません。 上記のように、アクションプラン策定の時点で細かいところまで決めることで実行に移しやすくなります。
分析チームと現場が離れている場合、間に架け橋となるメンバーを配置するのもいいでしょう。
人事のデータ活用における難点
情報のあふれる人事領域において、データ活用の場面は多岐にわたります。
しかし、今まで手作業や属人的な作業に頼っていた人事領域には、データ活用を進めていく上で壁があります。
人事データ活用の難しさについて、2019年のイベントにてヤフー株式会社の伊藤さんがお話されていましたので、ご紹介します。
→https://mag.smarthr.jp/guide/information/detail/hrcon2019_03/
立ちはだかる3つの壁
①データが散在している
伊藤さんの言葉では「ばらばら病」と呼ばれるこれは、業務の縦割りや部署が異なることなどによる壁です。データがそもそもあるのかどうか、あったとしてもどこにあるのか、のような問題が起こります。
②データが整ってない
伊藤さんの言葉では「ぐちゃぐちゃ病」と呼ばれていました。手作業や属人的な作業によるデータは、入力ミスや記載方法が統一されていないことが多く、データを可視化・分析するための整理にとても時間がかかってしまいます。
③非連続なデータ
「まちまち病」と呼ばれるこちら。評価の方法が変わったり、採用フローが変わったりすると、データの連続性が失われてしまうので、正しい分析ができなくなってしまいます。
データドリブンのゴールを定めよう
人事データのように定性的な部分が多いデータは、上記のような壁が立ちふさがる可能性が高いです。 きちんとしたデータを集めるためには、データドリブンで実現したい成果を明確にし、どんなデータをどういったカタチで集めるべきかを定義する必要があります。
データドリブンを取り入れて納得のいく人事戦略を
前述の通り、データドリブンはもともとマーケティング領域の言葉で、消費者の複雑な行動を読み取りマーケティングに活用することを目的として使われていました。
消費者を求職者に置き換えてみれば、購買シーンだけでなく、応募から入社に至るまで、また入社後の活躍においても、意思決定の絡む行動はたくさんあります。
こういった求職者の行動を分析すれば、採用・育成・配置など、人事領域の業務にも活かすことができるのです。
人事領域で得られる膨大なデータを活かすためにも、データドリブンを取り入れてみてはいかがでしょうか。
人事領域におけるデータ活用の手法として注目されている「ピープルアナリティクス」の記事もぜひ読んでみてください。→ https://saiyohack.com/archives/people_analytics