
現役戦略人事が語る!求められるスキルを習得するために何をしたか?
「フツウの人事じゃ終わりたくない」「ハイレベルな人事になりたい!」
そんなアツい思いを持っている方に向けて、実際に50名規模のベンチャー企業で戦略人事として働いている私が、
- ハイレベル人事に求められるスキルは何か?
- 求められるスキルを習得するまでに何をしてきたのか?
を体験ベースで語ってみたいと思います。
ハイレベル人事に求められるスキルとは?
まずハイレベルな人事に求められるスキルとはどんなものがあるでしょうか。
人事の業務は幅広く、求められるスキルと言っても山ほどあります。
今回はその中でも、私が思う特に必要なスキルを5つに厳選しました。その5つのスキルがこちらです。
- 自社理解力
- 経営視点
- 課題特定力
- 巻き込み力
- 人間理解力
一つ一つ詳細を説明していきますね。
求められるスキルを習得するには?
では、それぞれのスキルの詳細と、なぜそのスキルが必要なのか、そしてそのスキルを習得するためのポイントを体験ベースに紹介していきます。
①自社理解力
自社理解力とは、その名の通り自分の会社についての理解力です。
「なぜ自社が存在しているのか?」という問いに明確に答えれなければ、人事失格。
人事は採用だけでなく、組織の社風を形作っていく役割でもあります。
求職者や社内メンバーに対して伝えていくためにも、自社らしい人事施策を作っていくためにも、人事は誰よりも自社についての理解が必要なのです。
ビジョンや経営理念に込められた想いはもちろん、その想いが言葉になるまでの背景、沿革、現在の事業内容、将来の事業計画、各チームのミッション、具体的な業務、現在の組織課題など、あらゆる理解を深め、説明できるようにしておく必要があります。
このスキルを習得するために何をした?
実際に私が主にやったのは、「会社説明のスライド作成と上司へのプレゼン」です。
研修を活用したり、あらゆる人に話を聞いたりして情報収集を行い、会社説明のスライドを作成。その後上司にプレゼンし、合格をもらうというものです。結果として、このスライドは求職者への会社説明時にも使うことになりました。
会社説明資料を自分一人の力で作ってみるのは非常にオススメです。
②経営視点
これは経営の全体構造を理解し、その視点で物事を考えるスキルです。
なぜ人事にこのスキルが必要かというと、これからの時代、経営状況に応じてスピーディに動いていく必要があるからです。これからは変化の時代。経営も時代に合わせて変化していかなければならないし、人事施策もそれに合わせてクイックに対応していかなければなりません。
そのためには、ヒト・モノ・カネの流れや分配率、外部環境、競合優位性や事業部ごとの戦略などを理解する必要があります。
このスキルを習得するために何をした?
経営管理指標を読み取れるよう勉強しました。
大抵の企業には、PL(損益計算書)BS(貸借対照表)と呼ばれるものがあります。
ざっくり言えば、PLはある期間内でどれだけの利益を生んだのかがわかるもの、BSは会社全体がどれだけのお金をどのように持っているかわかるものです。
「これを読み取れるようになること」を目標に、各用語の意味を調べたり、上司に読み取り結果を確認しながら、勉強していきました。
③課題特定力
課題特定力は、言わずもがな何の仕事をする上でも必要なスキルですよね。
人事の元には、いろんな部署からいろんな問題が上がってきます。ですが、上がってきた問題一つ一つの現象に対応していても、根本解決には至りません。よくよく深掘りして考えれば、本当に解決すべき課題は別にあると気づくことも多々あります。
目の前の問題の課題改善をしようとするだけではなく、組織全体という広い視野を持って真の課題を特定する力が必要なのです。
このスキルを習得するために何をした?
これは、ぶっちゃけ特別にこれをするといい!というものがあるとは思えません。
もちろん、課題特定するために必要なクリティカルシンキングの考え方を学び、問題集を日々解久のも良いのですが、私は実践での訓練をオススメします。
いくら考え方を知識として学んでも、実践で活かせなければ何も意味がないからです。
日々起きる問題に対し、「今向き合うべき真の課題は何か?」を常に問う。目の前の問題に対してよく向き合うことが、結局は一番の近道だと思います。
その中で、クリティカルシンキングの考え方を活用すればよりスキルが高まりますよ。
④巻き込み力
巻き込み力は、その名の通り周りを巻き込む力です。
チームで仕事をするには巻き込み力は当然必要ですが、人事の場合はチーム内メンバーはもちろん、他のチームを巻き込んでいく力が求められます。
このスキルを習得するために何をした?
まずは各チームのミッションと、誰がどんな業務をしているのかを把握する必要があります。そのために有効だったのは、各メンバーのジョブディスクリプション(個人の業務内容やその職種に必要なスキルがまとまったもの)を作成業務でした。
あとは、日々の業務や上がってきた問題に対し、「適正な人物は誰か?」を常に問うことです。
これが自然とできるようになるまで習慣化していけば、自ずと習得できるはず。
⑤人間理解力
人間理解力とは、どんなタイプの人間がいて、どう接していけばいいのかを知る力です。
人事の仕事は、企業の志の達成に向けて、考えが違う人々を一本の糸に紡いでいく仕事でもあります。そのためには、多様な人間性を理解しコミュニケーションをとっていくことが求められます。
「あの人、理解できない」とシャッターをおろしてしまっては物事は何も前進しないですが、逆に理解を深めコミュニケーションを取れれば、効果を最大限に発揮できます。
このスキルを習得するために何をした?
私が一番役立った経験は、MBTI(性格タイプを知るための性格検査)の受講です。グループで行うワークにより自己理解や他者理解を深めていきます。本によるインプットや研修を受けるのもオススメですが、実際に「人ってこんなに違うんだ!」と体感するとより腹落ちするでしょう。
ストレングスファインダーや性格検査ツールを使って他者理解をしてみるのもいいかもしれません。
あとは世界放浪の旅が私の中ではかなり大きな糧になっていますが、これはなかなか難しいと思うので…可能な人は是非!
求められるスキルを習得して、ハイレベルな人事になろう!
いかがだったでしょうか。
ハイレベルな人事になるには、求められるスキルもハイレベルですが、これらのスキルを習得できれば本当に活躍の場が広がります。
人事が成長して組織づくりの舵をきれば、組織も大きく成長しますよ。
今回の内容が何かしらの参考になれば嬉しく思います。
この採用ハックでは、人事に有益な記事をたくさん発信しています。
一緒により良い人事になっていきましょう!