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初めて外国人を採用する際に知っておくべき5つの注意点

外国人採用の需要


1,658,804人。これは2019年10月時点、日本で働く外国人の数です。
この数字は2012年以降毎年増加し続けています。その影には国内の人材不足があり、採用難に苦しむ中小企業を中心に外国人労働者の需要が高まる一方です。

今回は、なぜ外国人労働者の需要が高まっているのか、受け入れる企業の目線で解説し、実際に外国人を採用する際の注意点を紹介します。


67.3%の企業が外国人採用を行っている


2019年10月時点で、外国人を雇用している事業所は 242,608ヶ所。前年同期比で 約12%、26,260ヶ所増加し、過去最高を記録しています。
2019年12月の株式会社ディスコによる有力企業へのアンケート結果によると、調査を行った国内の有力企業679社のうち、外国人を雇用したことがある、採用予定があると回答した企業は67.3%に及びました。


<p><a href="https://saiyohack.com/archives/stanby_agency">株式会社ディスコキャリタスリサーチ 外国人留学生/高度外国人材の採用に関する調査</a></p>


「特定技能」施行で優秀な外国人の雇用機会が拡大


このように外国人労働者採用が右肩上がりで進む中、2019年4月からさらに外国人の新しい在留資格「特定技能」が施行されました。特定技能とは、国内での人材確保が困難な14業種に限り、一定の技能と日本語能力のある外国人に与えられる在留資格です。日本の技術を習得して発展途上地域での経済発展につなげることが目的の「技能実習」とは異なり、日本での労働力を確保するための制度なので、より広い範囲での業務をお任せできます。


「特定技能」の外国人を採用できる業種は以下の通りです。

  1. 介護業
  2. ビルクリーニング業
  3. 素形材産業
  4. 産業機械製造業
  5. 電気・電子情報関連産業
  6. 建設業
  7. 造船・舶用工業
  8. 自動車整備業
  9. 航空業
  10.  宿泊業
  11.  農業
  12. 漁業
  13. 飲食料品製造業
  14.  外食業

外国人採用の目的



人材不足により外国人採用が柔軟になっていることはおわかりいただけたと思いますが、それ以外にもあえて外国人労働者を採用する目的があります。主な目的3つを紹介します。


優秀な若者の確保


日本にいる外国人は比較的優秀な人材が多いです。ひらがな・カタカナ・漢字の使い分けが必要で、世界で最も複雑な言語だと言われる日本語を習得している外国人は、非常に学ぶ意欲が高く優秀な人材だと考えられます。そのため、日本にいる留学生や、技能と日本語能力を持ち合わせた外国人は、きっと優秀な戦力になるでしょう。


外国人ならではの発想でグローバル化


さまざまな国の人材を雇用することで、日本人にはない知恵や工夫が取り入れられ、会社全体の技術や知識の向上が期待できます。それだけではなく、社内のコミュニケーションや価値観も多様化し、企業文化にも革命を起こせるかもしれません。


海外進出時のキーパーソンになる


海外進出を考えている場合、その地域出身の外国人スタッフは重要な戦力になります。言語面ではもちろんですが、文化を理解しているという点でも、スムーズに情報収集し戦略を立てられます。また、日本では考えられないようなビジネスを構築するためのアイデアにも期待できます。

どうやって外国人を採用する?



外国人労働者の募集〜入社までは、日本人を採用するのに比べ手続きに時間がかかると言われています。そのため、採用活動を始める前に一連の流れと必要な作業をしっかりと把握し、スムーズに入社までの手順を踏む必要があります。


採用計画を立てる


日本人を採用するときと同様、外国人採用の場合もまず採用目的を明確にし、その目的から逆算した採用計画を立てるところから始めます。思うような人が採用できなかったり、すぐに離職してしまうことを防ぐため、ざっくりとした職種や国籍だけでなく、どれくらいの技術力・言語力がある人にどの業務をお任せするか、受け入れる人数はどれくらいが適切かなど、あらかじめ細部まで決定して募集要項を作成しましょう。


決定しておくべき主な項目は、対象となる労働者の

  • 具体的な業務内容
  • 技術力
  • 言語能力
  • 雇用期間
  • 雇用予定人数
  • 国籍
  • 賃金
  • 待遇・福利厚生


などがあります。


求人を掲載する

採用計画が決定したら、募集を開始します。
日本人の採用と同じく、外国人採用も求人広告を使うことが主流の採用方法です。

国内でもメジャーなサービスだと、IndeedやWantedly、LinkedInといった海外展開しているサービスを利用すると効果的です。見られる数を重視してIndeedを使用したり、WantedlyやLinkedInでスカウトを利用しながら募集するという使い分けもアリです。

また、「外国人 就職」などのキーワードでオーガニック検索1ページ目に出てくる求人サイトは求職者にも見られやすいので、掲載してみる価値があります。
職種や理系・文系などの違いで得意とする分野が求人サイトごとに違う場合もあるので、そのあたりも注意してサイトを選びましょう。


また、比較的時間がかかりますが、技能実習生を採用したい場合は、留学生の就職をサポートしている大学や専門学校のキャリアセンターに問い合わせて求人票を掲載し、インターンの募集をするという手も堅実です。ハローワークや外国人雇用サービスセンターといった公的機関や、人材紹介を利用した採用活動もできます。


入社までの手続きを済ませる

募集に成功し、採用候補者に出会えたら、入社までの手続きをします。ここからが日本人採用と比べ工数がかかるポイントです。順を追って説明します。


①就労ビザ・在留資格の確認


A:採用候補者が日本国内にいる場合
貴社で担う職種に該当する在留資格を確認します。前職と職務内容が変わる場合や新卒入社の場合は在留資格変更許可申請を行う必要があります。


B:海外にいる外国人を採用する場合
採用予定の外国人の職務内容・学歴・職歴が就労ビザを取得できる条件を満たしているかを確認します。


②雇用契約書の取り交わし
雇用後のトラブル等を避けるため、必ず書面にて雇用契約書を取り交わします。


③就労ビザ申請
基本的に、雇用する企業側が就労ビザ手続きを行うことが外国人労働者に好まれます。ただし、必要書類提出から申請結果が出るまでに1~5ヶ月の期間を要すので、それを見込んだ計画を立てましょう。


④受け入れ準備〜入社後
雇用する外国人の状況に応じて、主に以下のような準備が必要です。

  • 日本大使館等で行う査証申請に関する指導
  • 借り上げ社宅等の準備 、住民票等登録指導
  • 日本語教育や研修の準備
  •  外国人来日時の飛行機手配
  • 出入国在留管理庁、ハローワークへの届出


外国人を採用する際の5つの注意点


採用できた外国人に気持ちよく働いてもらうため、あらかじめ社内の受け入れ態勢を整えて置くことが必要です。ここでは、特に欠かせない5つの注意点を説明します。


外国人を採用するルールを満たす

まずは、外国人受け入れに必要な、上記以外の細々としたルールを着実に充しましょう。細かなルールを厚生労働省のホームページで確認したり、ハローワークや外国人雇用サポートセンター、外国人採用に詳しい求人広告代理店に連絡し、確認することも安心して外国人採用を進めるポイントです。


業務内容の範囲を明確に定める

先ほども説明したように、同じ業種の外国人労働者の中でも技能実習生と特定技能の資格を持った人とでお任せできる業務の範囲が異なります。例えば、技能実習生の場合、食品製造ができても配膳等はできないなど業務の線引きが明確です。そのため、自社に必要なポジションと対象となる外国人の資格を確認した上で募集しましょう。


コミュニケーションをとれる体制を整える

日本語能力を重視しない場合、翻訳機の導入は必須です。しかし、最低限翻訳機がいくら発達しているとはいえ、直接のコミュニケーションが滞るとストレスのもとになってしまいます。社内で外国語が話せる人がいればその人をメンターにおく、それが厳しいのであれば、日本語能力の高い外国人を採用するなど、現状との調整が必要不可欠です。


価値観を相互理解する

最低限言葉が通じたとしても、互いの価値観が理解できないとよい組織とは言えません。それは日本人同士でも一緒ですね。外国人を受け入れる場合は、あらかじめその人の国の文化について社内に共有し、外国人の候補者にも、日本や会社のカルチャーを伝えることが大切です。資料にまとめたり、ランチタイムや面談など交流を深める場を企業側から積極的に設けるという工夫ができますね。


給与・待遇は日本のルールに基づき定める

こちらも日本人採用の場合でも当然重要ですが、さらに重視しなければならない理由が各国のルールと大きく関わってきます。当然ですが、国によって最低賃金や労働に関する法律は異なります。例えば、日本には必ず募集要項に時間外労働について記載する決まりがありますが、明記残業をまったくしないという地域もあります。しかし、日本で雇用する場合は日本のルールに基づいて給与や待遇を定めなければなりません。
いつもはさらっと説明してしまいがちな待遇や給与について、書面で1つ1つ認識してもらう必要があります。一方で、宗教的事情でにより勤務時間内でも必ずお祈りをする時間があるという場合もあります。そのような人たちが安心して働くため、休憩や休日を調整するなどの福利厚生を整えることも必要です。


受け入れ体制をしっかりと整えて、優秀な人材を採用しましょう


外国人は「助っ人」と呼ばれることも多いように、企業の立派な戦力となりうる存在です。グローバル化が進み、今後も外国人労働者の需要は高まるばかりでしょう。そんな貴重な戦力と円満に、お互いがいてくれてよかったと思えるような雇用を生み出せるように、互いに協力しあえる環境を整備しましょう。

採用ハック編集部
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