
採用をアップデートできる!効果測定とは?
効果測定とは
そもそも効果測定、と辞書で引いてみると「何らかの手法、行為、作業などについて、その効果を測定したり、計測したりする」とあります。
ビジネスにおいてはマーケティングの分野で使われるのが一般的で、PV数やCV数、クリック数などを測定し、Webサイトや広告による顧客獲得に対する効果、ブランディング効果などを把握することを意味します。
効果を把握するだけではなく、その効果を検証して、「次はどうするか」という意思決定のために活かすのが効果測定の目的です。
採用に効果測定・検証が必要な理由
前述したとおり、ビジネスにおいては「効果測定」「効果検証」といえばマーケティングを思い浮かべるのが一般的です。
しかし、採用とマーケティングには共通点があります。それは、「ターゲットを明確にし、自社の強みや魅力を伝え契約してもらう」という考え方。契約というのはマーケティングの場合「商品の購入・契約」を、採用の場合は「自社への入社」を意味します。
採用活動のプロセスにマーケティングの手法を取り入れたのが採用マーケティングです。
採用における効果測定・検証も、目的は「次はどうするか」の意思決定をすること。
自社にとってより良い採用手法を見極めたり、現状の採用手法を改善していったりするためには、効果測定と効果検証が必要です。
採用における効果測定のポイント
自社の採用ターゲットを明確に把握する
効果測定をするためには、まず自社の採用ターゲットがどのような人材、そしてどのような成果をあげてくれることを望んでいるのかを具体的に設定していることが前提です。
自社の採用ターゲットの設定が曖昧だと、調査結果も曖昧になり、必要なデータがうまく取れない可能性が高まります。
例えば、「問題解決力がある」といっても、問題を特定する力、解決策を考案する力、解決策を実行する力、など多様な解釈ができてしまいます。
面接官が誰であってもぶれないように、具体的な評価軸を設定することが大切です。
測定するべき指標を定める
ゴールと現状の差を比較して浮かび上がった採用課題や、その年度の採用における注力ポイントに応じて、測定するべき指標を具体的に定めましょう。
・オンラインで開催した説明会の参加人数はどうだったのか?
・面接のやり方を変えたけどどうだったのか?
など、見るべき指標を具体的に設定することで、得られるデータも明瞭なものになります。
効果検証のアプローチ方法
数字で計測できるデータ編
採用の場合、数字で計測できるデータは以下のようなものがあります。
・求人媒体別の応募者人数
・面接官別の歩留まり率
・説明会参加者数(全体・各回)
・内定を出した人数、受諾/辞退した人数
・ひとりあたりの採用単価
・応募から内定までの所要日数
計測できるデータはまだまだたくさんありますが、採用課題・注力ポイントに応じて、分析を行いましょう。
数字で出たデータを用いて振り返ることで、良かったこと・悪かったこと・改善できる点が明確になります。
数字で見れない質的データ編
一見、分析がやりにくい質的データも、有益な情報として効果検証に使えます。
具体的なアプローチ方法としては、
・説明会に参加した学生へのアンケート調査
・内定者へのインタビュー調査
などが挙げられます。
アンケートは匿名回答にする、インタビューをする際は目的をきちんと伝えて協力してもらうように促す、などの工夫をすると、学生から本音を聞き出しやすくなるでしょう。
効果測定・効果検証というと、「測定」「検証」という言葉のイメージから、つい定量的な調査ばかりに目が行きがちです。
しかし、質的調査も合わせて行うことで施策がどのように受け止められているかという数字で見れないデータも測ることができます。
効果測定と検証で採用をアップデートしよう
難しいイメージのある効果測定・効果検証ですが、目的とゴールをしっかり決めて、必要なデータを集めれば、意外と実践しやすく、有益な分析ができます。
効果測定の意義は、次年度からの採用をよりよくアップデートするという点にあります。
取り入れやすい調査から始めてみてはいかがでしょうか。