
データ活用に最適な「BIツール」とは?主な機能から導入のポイントまで紹介
「現在会社でおこなっているビジネスの将来的な成果を予測したい」
「緊急性の高い課題を解決するためにデータを集計したい」
現在、より戦術的なビジネスの意思決定をするために、多くの中小企業が「BIツール」の導入に乗り出しています。今回はそんな「BIツール」についてご紹介します!
目次[非表示]
- 0.1.BIツールとは
- 0.1.1.迅速で質の高い意思決定を助けるためのツール
- 0.2.BIツールに搭載されている主な機能
- 0.2.1.レポーティング
- 0.2.2.ダッシュボード機能
- 0.2.3.OLAP分析機能
- 0.2.4.データマイニング
- 0.2.5.シミュレーション・プランニング
- 0.3.BIツール導入のメリット
- 0.3.1.散財したデータを一箇所に集約
- 0.3.2.データ集計・分析・予測の時間を大幅に短縮
- 0.3.3.現状把握が素早く簡単にできる
- 0.3.4.問題・課題の早期発見
- 0.4.BIツール導入のデメリット
- 0.4.1.導入が難しい
- 0.4.2.コストがかかる
- 0.4.3.作業負担が増す可能性がある
- 0.5.BIツール選びのポイント
- 0.5.1.課題と導入目的を明確にする
- 0.5.2.機能や使用感から自社にあう製品を選ぶ
- 0.5.3.導入はスモールスタートで行う
- 0.6.BIツールでデータを有効活用しよう
BIツールとは
「BIツール」と聞いてもピンとこない方も多いのではないでしょうか?かんたんにご説明します!
迅速で質の高い意思決定を助けるためのツール
BIツール(Business Inteligence Tool)を利用することで、企業に蓄積された大量のデータを集計・分析・見える化できます。BIツールで集計したデータをもとに、経営管理や売上のシミュレーション、営業分析やマーケティング分析など様々な用途で活用できます。かつてはアナリティクスの専門家しかできなかったようなデータ集計方法がBIツールを使うことで誰にでも可能となったのです。
BIツールに搭載されている主な機能
BIツールには様々な種類があり、搭載されている機能も多岐にわたりますが、その中でも基本的な機能を紹介します。
レポーティング
経営や営業など、様々な戦略を練る上で必要となるレポート作成作業が簡単にできます。使用されるデータはリアルタイムで更新されるため、レポート作成のために一回一回データを取得・集計する、といった作業を行う必要がありません。
ダッシュボード機能
ダッシュボードでは、分析結果を視覚的にわかりやすくするために、グラフやクロス集計などで見える化してくれます。
OLAP分析機能
OLAPとは「Online Analytical Processing」の略で、蓄積されたデータに対して様々な視点から分析を行い素早くレスポンスを返す手法です。
一般的にデータベースからデータを取り出し分析する、といった作業には専門的なスキルを必要としますが、BIツールではOLAP分析機能を搭載し、誰でも最適な分析結果を得られるようになっています。
データマイニング
統計学やパターン認識、人工知能などのデータ解析技法を用いて、人間が見つけられないような規則や相関関係を見つけ出します。
シミュレーション・プランニング
蓄積された過去のデータをもとに分析・シミュレーションを行い、計画の根拠を得るために使用される機能です。
BIツール導入のメリット
散財したデータを一箇所に集約
企業内で使われるシステムは複数あり、それぞれに重要なデータが蓄積されています。
BIツールを使っていない場合、必要なデータの出力・結合・分析をすべて手動でやらなければいけません。BIツールを導入すれば、システムと連携することでデータを簡単に一箇所に集約し、分析できます。
データ集計・分析・予測の時間を大幅に短縮
専門的な知識・スキルがなくても、搭載された機能でいろいろな角度からの分析が可能なのがBIツール。今まで集計・分析にかけていた時間を短縮でき、質の高い分析結果を得られます。
現状把握が素早く簡単にできる
分析結果を誰にでもわかりやすく伝えるためには、グラフや表を用いて可視化することが大切です。元のデータが大量だったり、更新頻度が高かったりすると、可視化のための加工にも時間がかかってしまうでしょう。
しかしBIツールを使えば、リアルタイムにデータを反映し可視化できるので、現状把握の素早い把握につながります。
問題・課題の早期発見
ビジネスにおいて不可欠な問題・課題の早期発見。手作業で分析を行っている場合、人員不足であったり、分析に十分な時間がとれない企業もあるでしょう。BIツールを使えば、人が作業する場合に比べて早く、そして正確に問題や課題を発見できます。
また、人間が気づかないようなデータの関連性、異変に気づいてくれる場合もあります。
BIツール導入のデメリット
導入が難しい
BIツールは導入が難しいシステムの一つ。製品が多く、何を比較すればいいのか、何を必ず確認しないといけないのかなど、分かりづらい点が多いのが特徴です。
自社に合わない製品を選んでしまったり、導入後の運用体制が整っていなかったりして、導入を失敗するケースが多いようです。
また一般的に、BIツールの初期設定には手間がかかります。もともと社内にある各種システムからデータを抽出・加工し、BIツールのデータベースに格納する作業は非常に複雑ですし、一度作成してから改変しようとするのも大変です。場合によっては、情報システム部門などに依頼をする必要があるでしょう。
コストがかかる
利用目的や利用人数をしっかり設定し、製品の料金形態をしっかり確認してから導入しないと、想定よりも多額のコストがかかったり、思わぬ追加料金が発生したりする可能性があります。
また、導入後にはBIツールの理解、操作の習得が必要になるため、学習コストという意味でもある程度のコストがかかります。
作業負担が増す可能性がある
BIツールは情報システム部門以外の担当者が使用する前提の製品であるため、比較的シンプルで操作性が分かりやすいものが多くなっています。
しかし、万が一使いづらい製品を導入してしまうと、かえって作業が非効率的になってしまうかもしれません。
BIツール選びのポイント
課題と導入目的を明確にする
BIツールに限ったことではありませんが、ツールを導入する時は自社の課題を整理し、導入目的を明確に設定しましょう。必要な機能を判断する際の軸になったり、導入後の運用指針になったりします。
機能や使用感から自社にあう製品を選ぶ
BIツールの導入目的や利用範囲は企業によってさまざまであり、必要な機能も異なります。製品も多岐に渡るため、自社に必要な機能がしっかり備わっているかをしっかり調べましょう。
また、使用感に関しては、導入前にトライアルとして何人かの社員に試してもらうといいでしょう。
導入はスモールスタートで行う
社内の広い範囲で導入すると、混乱を生じてしまう可能性があります。まずは部門やチームごとなど、最低限の人数でスタートし、運用フローやルールなどをしっかり定めていくといいでしょう。
BIツールでデータを有効活用しよう
BIツールの種類は多岐に渡るため、導入によって得られるメリットもさまざまです。うまく活用すれば、業務の効率化のみならず、分析によって新たな意思決定の材料を得ることができます。自社の課題の解決策の一つとして、導入を検討してみてはいかがでしょうか。